網戸は窓を開けたとき、虫の侵入をふせぐ役割があります。また、網戸がないと窓を開けると外から部屋の中が丸見えとなってしまいます。網戸は常に外にあるため、砂ホコリや雨で汚れやすく手で触ると指が真っ黒になることもあります。
このように人々の生活を助けてくれる網戸ですが、掃除をすることもせず何年も放置している家庭もあるでしょう。網戸は外にある分、劣化もしやすいです。
そこで今回は網戸の張り替えについて注目してみました。汚れたり破れた網戸では見栄えも悪く、本来の目的である虫の侵入も防げなくなります。
網戸の種類や張り替えのタイミングなど気になる情報をすべてお伝えするので、ぜひご覧になってください。
網戸の種類と張り替えのポイント
網戸には種類があります。それぞれどんなところで使用されているのか、また張り替えるために必要な道具やコツもあわせて説明します。
張り替える網戸の種類と選び方
まず網戸でよく見られる4種をご紹介します。
一般的な網戸です。いちばんよく見かけるタイプでしょう。窓のサイズに合わせて制作されます。
名前のとおりアコーディオンのように折れ曲がりながら開閉します。必要なときだけ出して、不必要なときはコンパクトにまとめられるので玄関など人の通りがある場所で使用されます。窓の景観を損ねることあありません。
網をロール状に巻き取れるタイプです。使わないときは巻いておけるのでスッキリした見た目です。使いやすさとデザイン性に優れています。
2つに折れるタイプです。浴室の折れ戸のようなイメージです。2つに折れるので邪魔にならず便利です。また快適な風を取り込みます。
また最近の網戸は便利な機能も充実しています。
外から室内がみえにくい色で作られています。外からは塩室内が見えにくく、中からは外の様子が見える網があります。
網目が小さく細かいほど、虫は入りづらくなります。メッシュが16~24メッシュが一般的な網戸ですが、30メッシュの小さな虫も防ぐタイプです。
ペットの爪が網戸にひっかかり穴が開くことがあります。従来の網戸よりも丈夫にできているため傷がつきにくいタイプです。
網を1本1本折り込んで作られたこの網戸は、従来の網戸より細いので風が通りやすい構造です。また網目がないように見えるので、透明感があり外の景色もクリアです。
網戸の張り替えに必要なものと手順
網戸の構造は単純なので、自分でも簡単に張り替えができます。自分で張り替えるときは必要な道具を揃えてから始めましょう。
【道具】
・張り替え用のネット
・カッター
・アミドクリップ(4個)
・ツインローラー
・網戸張り替え用のゴム
1、網戸からゴムを外します。
ジョイント部分がどこかにあるのでそこから古いゴムを、カッターなどの先端がとがったもので引っ張り出します。古く劣化しているとボロボロな可能性があるので掻き出すイメージです。
2、古い網を外し、ゴム溝をきれいにしましょう。
3、新しいネットを窓枠にあわせ、大きめに大まかなサイズで切ります
4、窓とネットを合わせたとき平行なところでクリップで4箇所、ずれないように固定します。
5、クリップで固定したまま新しいゴムを窓枠にはめ込みます。
6、ゴムを引っ張りながらローラーでコロコロ転がして固定します。
7、ゴムからはみ出したネットをカッターで切り取ります。
8、完成です。
網戸の張り替えに必要なコツ
・ゴムは太すぎると、うまく溝に入り込みづらいです。扱いにくいゴムはネットのゆるみにもつながるので約4.5mmの太さがちょうどよいでしょう。
・張り替えをするスペースはじゅうぶんに確保してください。網と窓枠を平行にすることで、ずれにくくきれいに張ることができます。
・網戸を固定するときの引っ張りに注意してください。ピンと張ることは大切ですが、引っ張りすぎるとネットが伸びてしまいます。
網戸の張替えに適したタイミング
網戸を張り替えたくなる時はどんなときでしょうか。汚れが目立つ、穴が開いてしまった。ネットが横から飛び出ているなど何か使用していくのに不便さを感じたり、外観がよくないときが多いでしょう。
しかし網戸は外にあるため、劣化がしやすい家具です。
では何がどの程度になったら張り替えをするべき目安なのかを説明していきます。
網戸を張替える時期
網戸といってもネットだけではありません。網戸枠も戸車も網戸のうちです。張り替え交換の目安は、ネットが5~10年、戸車の交換は10年~15年、網戸枠の交換は約20年です。
やはりネットがいちばん弱いので、枠を交換するまでに2~4回は交換が必要となります。どれも5年ほどの差がでていますが、これは劣化の進行具合で変わるからです。よく使用する場所と、あまり開閉しない場所では劣化進行は変わります。
また、直射日光が当たるなど、設置環境でも変わってきます。
●網戸の劣化原因
網戸が劣化する原因とは何があるのでしょうか。上記でもふれましたが、使用頻度や設置環境が大きく関係しています。
・網戸の種類
ネットの素材の強度が強いとそれだけ傷にも対応できます。ペット用のネットだと厚みがあるなど爪が当たってもちょっとのことでは傷つきません。
・日当たりについて
直射日光というのはけっこうなダメージを与えます。日当たりのよい場所といつも何かの陰になっているような場所では毎日の太陽光でだいぶ差が出てきます。
・開閉頻度
洗濯物を干すようなベランダは一日に何度も開閉します。反対に、とくに窓を開けることもない閉め切った部屋では網戸さえ触ることがないこともあります。
何度も開閉していれば戸車は削れ、すべりも悪くなるでしょう。
●雨戸が劣化しやすい環境
網戸の劣化原因について分かったところで、次は劣化しやすい環境について解説します。
網戸は常に外にあるため、雨、風、砂、ホコリと非常に過酷な環境にさらされています。また日本は四季があるため、夏は温度が上がり網戸がジリジリ焼け付き50度を超えることも。
反対に、冬はマイナスにまで下がります。
このように温度差にも耐えている網戸への負担はとても大きいです。日当たりがよい西向きとなればなおさら網戸の交換頻度も高くなるでしょう。
また、交通量が多い道路側に面していたり人通りが多いことも劣化しやすい環境の条件です。道路側ということは車の排気ガスによってネットは黒くなっていきます。
そんな汚れた網戸を使用していては、網戸を通ってきた風もけしてきれいとはいえません。
人の出入りが激しいベランダや庭に直通できる網戸も開閉の頻度が高いのでサッシがガタつき、そのうち建付けの悪さにもつながります。
以上のように環境の良し悪しによって、網戸の劣化進行も変わり、交換の目安も変わります。
・日当たりがいい場所
・交通量が多い場所、人の出入りが多い場所は網以外のパーツ劣化に繋がる
網戸を交換する目安
網戸に目立つ穴が開いた、破れているとなったら交換を検討しますが、それ以外での交換目安はあるのでしょうか。
一見するときれいな状態だけど実はもう交換する時期がきてるご家庭も多いことです。交換の目安もついて解説します。
・網戸がゆがんでいる
・どこからか虫が入ってくる
・網の端が切れてネットが出ている
・最後の張り替えから10年は経っている
・穴が開いている、たるんでいる
・変色している
・動きが悪く、ガタガタする
・網戸が外れやすい
以上、どれか当てはまることがあればそろそろ交換のサインなので検討してみるとよいでしょう。
障子の張り替え前にやるべきこと
張り替えのタイミングや目安を解説しましたが、もしかすると交換の前にちょっとした応急処置で間に合うこともあります。
簡単ですぐできる処置法と、本格的に交換するときお手軽DIYか、プロにおまかせするかの判断の仕方を説明します。
応急処置をする
数mmほどの小さな穴ならすぐに対応できます。
網戸はなかなか毎日掃除する方も少なく、外にあるためとても汚れています。表と裏、穴の開いた周辺を両面きれいに掃除をします。ビニールテープで穴を両面から貼って完了です。
もしテープより大きな穴なら、両面の掃除のあと「網戸補修シート」が量販店で手に入るので使用するとよいでしょう。
また「まわり用補修シート」も売られています。筋が切れたり、外れやすい窓枠補修に使用します。
DIYか業者かの選択をする
網戸の交換方法の手順は上で解説しましたが、もちろんプロに頼む方法もあります。
自分で交換をすることもデリットデメリット、プロに頼むメリットデメリットを比較してみましょう。
【自分でするDIYのメリット】
・好きな素材を自分で選ぶことができる
・他人を家に呼ばなくてよい
・料金が安く済む
【業者に依頼するメリット】
・きれいに貼ってくれる
・手間や時間がかからない
・1枚あたりの料金はDIYとあまり差がでないこともある
【自分でするDIYのデメリット】
・簡単そうに見えるが初心者で慣れていないと時間と体力を使う
・網戸を窓枠を平行に保てるだけのスペースが必要
【業者に依頼するデメリット】
・1枚のみの受付がなく、〇枚以上からなどの条件があったり、時間帯によってはオプションとして料金が加算されることもある
・修理工程によっては1日で終わらず修繕機関として、引き取ることがあるため日数がかかる
・業者が出入りする
このようにそれぞれメリットデメリットがあります。とにかく料金を安く済ませたい、広いスペースがある、網戸交換なら自分でできるという方はDIYで問題ありません。
しかし、広いスペースがない、交換手順が難しい、時間がない方は業者をおすすめします。
では、業者といってもどこへ依頼をしたらよいのでしょうか。業態によって、特徴や価格に違いがあるのでご自分がどのポイントを重視しているかで選択しましょう。
・ガラス屋サッシ屋
自分でDIYする金額と変わりない、もしくはちょっと高いくらいなので比較的安価で済ませられます。本職による作業のため仕上がりはいちばんきれいです。しかし小さな会社だと順番待ちとなります。
・総合リフォーム会社
下請け会社へ依頼するため中間マージンが発生する分、料金は高めです。大きなリフォーム店なら保障もつけてくれるでしょう。また網戸以外にもリフォームしたい箇所がるなら一緒に依頼することができます。
・一括見積もりサイト
いろいろな会社の見積もりがいっきに見れるため選びやすいです。料金も安い高いとさまざまです。基本価格を抑えても、オプション料金で価格が変わります。
・ホームセンター
自分で持ち込むため手間がかかります。施工スタッフも店舗の従業員や下請けに依頼するケースがあります。料金が基本価格はさほど安くありませんが、持ち込みの分割引サービスがあったりします。
料金重視なら、一括見積りで比べて選ぶとよいでしょう。もしものときの施工の保証が欲しいなら総合リフォーム会社、たしかな技術重視ならガラス屋サッシ屋がおすすめです。
まとめ
網戸は劣化しやすいため適度な交換、張り替えが必要です。張り替え方法の手順をご紹介したので、道具を揃え、広いスペースが確保できればご自分でやってみるのもよいでしょう。
しかし、慣れない作業で時間も手間もかかり、出来上がりが満足しない結果になることもあります。依頼する業者についてや業者に頼むメリットデメリットもまとめたので、プロへおまかせするときは参考にしてみてください。
網戸はわたしたちの生活にとって必需品です。納得できる網戸張り替えをしてください。