
ペットを室内で飼っている家庭では、ペットの爪とぎなどによって「網戸の網目が広がってしまった」「壁が傷ついてた」「襖や障子がボロボロになってしまい見栄えが悪くなってしまった」といったイタズラの被害に遭ったことがあるでしょう。
イタズラをしないようにしつけをしようにも時間がかかってしまい、教えている間にさらに被害が拡大してしまうといったことも考えられます。
長い目で教え込むことも大切ですが、今回はペットによるイタズラの被害を抑えるための、効果的な対策の方法を紹介していきます。
ペットを飼っている家庭の網戸対策
室内でペットを飼っていると色々なトラブルが起こってしまいます。人間には快適な空間でも、犬や猫たち動物もそうとは限りません。
飼い主の気を引きたかったり、外に出たいとき、ペットたちは窓ガラスに爪を立ててガリガリとすることがあります。その対象が網戸だった場合、網目が広がってしまい室内に虫が入ってきたり、網戸を破ったペットがそこから脱走してしまうかもしれません。
そうならないための対策はそれぞれの家庭でしていると思います。ですが実際はどんな対策が効果的なのでしょうか?今回は網戸にする対策を紹介していきます。
ペットに網戸を破らせないための対策
網戸に近づかせないことも対策です。風の入れ替えをしたいときはペットをケージにいれたり、他の部屋に移動させておくのはどうでしょうか。
そして網戸の前にフェンスを取り付けて、ペットが網戸に触れられないようにすることも対策の1つです。見た目はあまり良くないかもしれませんが、1度取り付ければ自由に窓を開閉することができます。
また、網戸をペットに破られないような強度の高いものに変更するという対策もあります。多くの家庭でも取り入れられているこの対策はどのような効果があるのでしょうか?
ペット用網戸の種類
ペット用の網戸には「ポリエステル素材」と「ステンレス素材」の2種類があります。
それぞれよい点悪い点が違っているので比べていきましょう。
【ペットのいたずら防止になるポリエステル網戸】
ポリエステル製の網戸は、一般的なポリエステルの網戸をビニールでコーティングしたもので、ペットが引っ掻いても破れないように強度が高くなっています。
弾力性があり、もし引っ掻かれても網目が広がりづらいことが特徴です。
しかしビニールでコーティングしている分、網が太くなっていて光をあまり通さず部屋の中が暗くなってしまうことが欠点として挙げられます。また、風通しも通常の網戸より悪いという報告もあります。
【丈夫で長持ちするステンレス網戸】
ステンレス製の網戸は、その名前の通りステンレスを編み込んで作られた網戸です。この網戸の最大の特徴は何よりも丈夫なことでしょう。そしてポリエステル製の網戸とは違って風通しがよく光もよく通します。
しかし網目のサイズが細かいものを選ばないと、破れはしませんが爪が引っ掛かり網目が広がってしまうことがあります。また、丈夫過ぎてペットが引っ掻くと爪が外れにくく危険な場合があるので、利用する場合は爪が引っかからない網目の細かいものにするとよいでしょう。
ペット用網戸の張り替え方法

では網戸をペット用の網戸に張り替えるためには、どのような手順で作業を行えばよいのでしょうか。ここからは網戸の交換方法を手順にそって解説していきます。
ペット用網戸を張り替える際に用意するもの
まずは張り替えるための道具を用意します
・張り替え用ネット
・網戸用ゴム
・ツインローラー
・網戸用カッター
・網戸クリップ
カッターとクリップは網戸用のものではない一般的なものでも代用可能な場合があります。
網戸への張り替え方と手順
1.まずは網戸に挟まれているゴムの切れ目を探し、そこからゴムを引っ張り外します。このときゴムが劣化していると崩れてしまうので、先の細いものを使ってすべて取り除きましょう。
2.ゴムをすべて外したら今までの古いネットを取り外します。
3.新しいネットを窓枠に乗せ、大まかにカッターで切ります。余裕をもたせて大まかに切ってください。
4.カットしたネットの四隅をクリップで固定してズレないようにします。
5.ネットの上からゴムを窓枠の端から溝にはめ込んでいきます。最後に切った部分をはめ込みやすくするために、隅から5センチほど内側から始めるとよいでしょう。
6.隅にはめ込んだら残りのゴムをツインローラーを使って奥までしっかりはめ込んでいきます。
7.ゴムが1週したらカットします。もしネットにたるみがある場合は、ネットを外側に引っ張りながら少し広めにゴムを溝から外します。そして手のひらでたるみを修正しながらローラーでゴムを再びはめ込んでいきます。
8.ゴムからはみ出ているネットをカッターで切り取ります。
網戸以外の場所でできる自宅のペット対策
家の中には網戸以外にもペットの被害を受けてしまう場所があります。特に猫の爪とぎで家具や壁をボロボロにされたり、障子を破られてしまうといった被害は数えたら枚挙にいとまがありません。
そこでここからは、そんな2つの被害から家を守る対策方法を紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
爪とぎ防止シートなどのイタズラ防止グッズ
猫が爪とぎをする理由は「爪の状態を整える」「自分の縄張りを主張するためのマーキング」「爪に刺激を与えることでのストレス発散」だと言われています。
爪とぎは生理現象の1つなので完全にやめさせることはできません。習慣的な爪切りも大切ですが、それだけでは防ぐことができないので、防止グッズを使用しましょう。
【爪とぎ防止シート】
爪とぎ防止シートとは壁に貼る透明なシートのことで、いつも爪とぎをしている壁や、してほしくない壁に貼るだけという簡単なものです。ツルツルと滑るシートなので爪とぎをした猫が違和感を覚えてその場所では爪とぎをしなくなります。
それでもまれに爪とぎを続ける猫もいますが、シートを貼っているので壁は傷つかないでしょう。
【爪とぎ防止スプレー】
爪とぎ防止スプレーは猫が嫌い臭いを散布して、爪とぎをやめさせるというものです。
市販のものを使用するだけでなく、猫は柑橘系や酢、そしてココナッツ系の臭いを嫌がることが多いので、自宅でレモンやオレンジの搾り汁を薄めたものを爪とぎをしてほしくない場所に塗っておいても効果が期待できるでしょう。
しかしその臭いに慣れてしまうと爪とぎを再開してしまう猫もいるので、臭いを嫌がっている間に他の爪とぎしていい場所を用意してあげましょう。
また、猫の嫌いな臭いなのでストレスを溜めてしまう可能性があるので、過度な使用はあまりオススメしません。
【爪とぎ】
爪とぎは一般的に段ボールや麻ひもを使用したものを使用しますが、猫にはそれぞれ爪に引っかかる感触の好みがあるので、ペットショップやホームセンターにあるいろいろな材質の商品を試してみることが大切です。
そして爪とぎを設置する場所ですが、猫がマーキングしたくなるような場所に設置すると効果的です。
猫がマーキングするポイントは「場所の役割が変わる境目」が多く、しっかりと猫を観察して見極めましょう。
また、爪とぎを設置する際に固定していないと猫はとぎにくいと感じてしまい使わなくなってしまいます。ある程度の大きさで重みのある爪とぎを選ぶと良いでしょう。
ペットによる襖へのイタズラは張替えで対策
ペットによる襖へのイタズラにはさきほどの「爪とぎ防止シート」を貼ることも効果的ですが、襖をペットがイタズラしないようなものに張替えることも効果的です。
例えばペットが爪とぎをしてしまう場合は、破れにくい襖に張替えてみましょう。
ペットのイタズラから障子を守るための対策
ペットが障子を破ってしまうという被害は、ペットを飼っている家庭ならばよくあることでしょう。
張替えてもまた同じことを繰り返すだけになってしまうので、そんなときは破れにくいように開発された障子紙に張替えることをオススメします。
ペットを飼っている家庭で多く利用されている「プラスチック障子紙」というものがあります。これは和紙の美しさを損なわずに、耐久性や耐火性を高めた障子紙で、ペットが遊んでもそう簡単に破れることはないでしょう。
ペット対策用の障子の施工は難しい
ペット対策のためにプラスチック障子に張替えようと思っていても、障子の張替えは素人には難易度が高く、無理に自分で張替えようとして失敗してしまい、障子の枠まで傷めてしまうかもしれません。
また、障子紙の種類によっては枠の交換が必要になってくる場合もあります。専門的な知識が必要になってくる場合は、業者に依頼して張替えまですべてを任せてみることも考えてみましょう。
仕上がりは自分で張替えるよりもきっと美しくなると思います。
まとめ
ペットのイタズラへの対処法を網戸を中心に紹介してました。イタズラにはそれぞれに応じた対策をすることが大切です。
現在はさまざまなシチュエーションに応じた対策グッズが販売されているので、イタズラの防止もそう難しくはないでしょう。網戸や襖、障子がボロボロのままだと見た目だけでなく、それぞれの機能も失われてしまいます。
・窓を開けて網戸にするときはペットをケージに入れたり網戸の前にフェンスを取り付ける。
・ペット用の網戸には「ポリエステル素材」と「ステンレス素材」の2種類がある。
・ポリエステル素材の網戸は弾力性があり網目が広がりづらい。
・ステンレス素材の網戸は丈夫で風や光をよく通す。
・ペットのイタズラから壁を守るためには爪とぎ防止シートやスプレーを利用する。
・ペット用の襖や障子を導入してみる。
今回紹介した以上のことを実践すると、ペットによるイタズラの被害を抑えることができるでしょう。
そして自分で対策が難しいと感じた場合は業者に依頼してみてください。障子や網戸の張替えは「自分でやろうとして失敗してしまった」という例もあります。
また、ペットショップの店員さんなど専門的な知識を持っている方に相談しながら対策をすると、的確なアドバイスを得られるでしょう。
大切なペットとよりよい生活をするためにも、イタズラ対策は欠かすことはできません。この機会に是非とも1度ペットのイタズラ対策を見直してみてはどうでしょうか?