「洋室に小上がりを作りたい!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。「小上がり」とは、部屋の一角に段差をつけたスペースのことです。「小上がり」を作ることによって、部屋の奥行きを体感できたり、少し雰囲気を変えたりすることができます。
また、フローリングと和室の2種類の雰囲気を味わうことができるので、小上がりを畳にしている家もあるようです。今回は「小上がりを作るにはどのくらい費用がかかるのか」「小上がりのメリット、デメリット」などについてご紹介していこうと思います。
目次
小上がりに畳を設置して和室を作るメリット
「家の床がフローリングだけど、和室の雰囲気も感じたい」という方も少なくないでしょう。じつは、畳の小上がりを作ることによって、たくさんのメリットがあるのです。では、どんなメリットが生まれるのかをご紹介したいと思います。
段差に収納スペースを作れる
部屋に小上がりを作ると、段差の高さのぶんだけスペースができますよね。そうすると、その部分に引き出しなどをつけることができます。小上がりでできた体積分だけ、収納が増えるのです。なので、よりお部屋の片付けのバリエーションが増えることになります。
自由に寝転べる・布団を敷ける
小上がりを畳にすると、その上でくつろいだり、布団を敷いたりできます。また、畳の上なので直接寝転ぶこともできます。段差に腰掛けることもできるので、色々な使い方でリラックスできるでしょう。
オシャレな和室空間を演出できる
小上がりがあると、部屋のなかに段差ができて立体的な空間作りができますよね。それによって一風変わった部屋を演出することもでき、深みのあるお部屋になります。また、収納スペース部分を掘りごたつにもできるので、冬もくつろげる和風空間にできるでしょう。
小上がりに畳を設置するとデメリットも……
「小上がりを作れば、収納が増えたりおしゃれになったり、いいことづくめなんだ!」と思いますよね。ただ、小上がりに畳を設置することにはデメリットあるのです。一体どのようなデメリットがあるのか、ご説明いたします。
段差があり掃除しにくい
畳の小上がりを部屋の一角に作ることによって、掃除がしにくくなる場合があります。リビングの掃除をする際に、毎回小上がりにのぼって掃除をしなければならないからです。
また、畳自体の掃除も慣れなければ大変です。畳は目が細かいので、掃除機では奥のほうゴミのまで吸い取れない可能性があります。ですので、小上がりを畳にする際には、ホウキなどの掃除道具を準備する必要があるでしょう。
子どもや高齢者が転ぶ可能性がある
小上がりを作ると、当然段差ができてしまいます。そうすると、その段差によって子どもや高齢者が転ぶ危険性も出てきます。また、小上がりから落ちてしまうこともありえるでしょう。ですので、バリアフリーにはあまり向かないといえます。
小上がりの畳の張り替え&交換に最適な時期は?
畳は、イグサなどのワラ素材を使って作られています。使っていくうちに、畳の面が擦り切れてしまったり、へこんだりしてしまいます。ですので、小上がりの畳は定期的に張り替えなければいけません。では、一体どれほどの期間で張り替えなければいけないのでしょうか。
3年程度で「裏返し」
畳の「返し」とは、その名のとおり、畳の裏と表を返すことです。基本的に畳は、両面を使えるようになっています。ずっと同じ面ばかり使っていると、日に焼けてしまったり、ボロボロに擦り切れたりしてしまうのです。
そのため、3年ほど使用した畳はひっくり返したほうがいいのです。ただ、畳はとても重いので、無理に自分でひっくり返すのはやめておきましょう。
裏返しから3年程度で「表替え」
畳を使い始めて3年で「裏返し」、さらにそれから3年ほど使ってしまうと、裏返してもボロボロの畳が出てくるだけですよね。ですので、両面を使いきったら、畳の面を新品に交換しなければなりません。
このことを「表替え」といいます。畳の表面と畳縁(畳の辺につけられている布)を交換して、また使えるようにするのです。
10年程度の使用で「新調」
「それなら、ずっと裏返しと表替えをくりかえせばいいんだ!」と思った方もいるのではないでしょうか。しかし、10年ほど使った畳は「新調」する必要があるのです。新調とは、新しい畳に替えるということです。
じつは、畳の中心には「畳床」というものがはいっています。畳床は、使っていくうちにクッション性がそこなわれてしまうため、ある程度の時間が経過したら交換しなければいけないのです。
また、ワラ素材でできているため、ダニが隙間にはいり込む可能性もあります。ダニの被害があまりにもひどい場合にも、新調したほうがいいでしょう。
小上がりの畳の張り替え&交換費用の相場はいくら?
「畳の張り替えなんて高そう……」と思っている方もいると思います。では、小上がりの畳の張り替えや交換には、どれほどの費用がかかるのでしょうか。実際の金額は業者によって多少異なるため、目安としてそれぞれの相場をまとめてみました。
裏返しの費用相場
1枚の畳の裏返しで、約4,000円かかります。裏返しだけであれば多くの場合は1日で作業が完了しますので、頼みやすいですよね。
表替えの費用相場
表替えの場合、1枚の畳で約5,000~20,000円かかります。こちらは使っていた畳の状態によって大きく変わってきます。
また、畳の種類によっても費用が変わります。マンションなどは比較的安価な畳を使っていることが多いため、安く済む場合があります。また、作業については裏返しと同じく1日で終わることが多いです。
新調の費用相場
1枚の畳を新調するには約10,000~35,000円かかります。こちらも、畳の種類によって値段が変わるので注意しましょう。
また、新調をすることになった場合、新しい畳はいま使っている畳の寸法を測って作ります。そして作ったあとに畳を入れ替えるので、「畳がない……」なんてことにはなりません。
業者に頼んでから新しい畳がくるまでは、およそ2~10日ほどかかるのが一般的です。もし「○日までに畳を新しくしたい!」とのことでしたら、はやめに業者の方に連絡しましょう。
小上がりの畳の張り替え&交換はプロに依頼できる
「畳の裏返しくらいなら自分でできる!」と思った方もいるのではないでしょうか。じつは、畳を自分で移動させるのはとても危険なのです。1畳の重さは、なんと約30キロもあります。
重いですよね……。自分だけで作業するのは危険ですので、業者さんに頼んだほうがいいでしょう。
和室を作ったあとの畳の張り替えや交換はプロに相談!
小上がりを畳にするのは、やはり魅力的ですよね。ふつうの部屋とは違った雰囲気を楽しむことができるので、とてもおすすめです。「メンテナンスが……」と悩んでいる方も大丈夫です!
業者さんにお任せしてみましょう。正しいメンテナンス方法で、畳を美しい状態にたもってくれます。また、作業前には見積りも提示してくれます。料金面を心配している方も、事前に費用を確認できるので安心ですよ。
まとめ
小上がりを畳にすると、お部屋がおしゃれにみえたり、収納スペースが増えて片付けも楽になったりします。さらに、直接寝転んだり布団を敷いたりすることもできるので、くつろぎのスペースにはピッタリです!
このように、工夫のバリエーションがたくさんあるので、使い道を考えるのが楽しみですよね。
ですが、掃除をしにくいことなどには注意してください。畳の張り替えや交換など、定期的なメンテナンスをする必要があることを理解しておきましょう。
また、小上がりを作る際に疑問やお悩みがあれば、業者の方に相談をしてみてください。業者の方に相談すれば、お客様のご要望に合ったアドバイスやプランを提案してくれるのでご安心ください。